事前に妊娠のことを散々調べていたので、妊娠検査薬で陽性が出てもすぐには病院へ行かなかった。
ちゃんと胎嚢が確認できるまで待とう。
検査薬から1週間待って、生まれて初めて産婦人科へ。
これも散々調べて、近くに住んでいる旦那の実家近くの産婦人科へ。
友達がここで出産していたこともあってここを選んだ。
初めての経膣エコーで無事に胎嚢確認。
本当に嬉しかった。
病院の帰りに早速、実母や仲の良い友人に妊娠報告。
みんなもすごく喜んでくれた。
本当に妊娠したんだ!という嬉しさの反面、これから起こりうるリスクについてが気になって仕方なかった私は「妊娠初期症状」「初期流産」などマイナスなことばかり調べていた。
2回目の健診で心拍も確認できて、念願の母子手帳ももらった。
母子手帳を持って初めての妊婦健診の日。
先週まで元気に動いていた赤ちゃんの心臓が止まっていた。
上手く妊娠が継続していれば9週の時だった。
先生が言うには2週間前の健診のすぐ後に亡くなったのでは、とのこと。
今思えば、妊娠がわかってからあったつわりもこのころにはおさまっていた。
普通に考えればつわりが終わるには早すぎる。
でも初めての妊娠だった私には何の疑問も感じていなかった。
あんなにいろんなことを調べていたのに…
あんなにマイナスなことばかり調べていたから本当に起こっちゃった…と自分を責めた。
エコーを見た先生が「心臓止まってるね」と言って診察室(問診する部屋)へ戻った。
信じられなくてショックだったが、元々人前で泣くことが苦手な私は涙をこらえて同じく診察室へ向かった。
先生から淡々と掻把手術の説明をされ、日取りを決め、事前検査をしてその日は終わった。
待合室で会計を待っている間、こらえていた涙が自然とこぼれてきた。
それでも一生懸命涙をこらえながら、旦那や母にメールし、妊娠のことを知っていた職場の上司にも手術のことを伝えなくては…と思いメールした。
ちょうど年度変わりの時期で飲み会が多かった旦那もメールを見て、飲み会を断って帰って来てくれた。
仕事・飲み会優先の旦那が(私もそうして欲しいと思っている)飲み会を断ってまで帰って来てくれたのは嬉しかったし申し訳ない気持ちにもなった。
週末に手術の予約を入れていたので当日は旦那に付き添ってもらった。
9時に来てくださいと言われていたので、その通りに行くと午前の診察受付をし普通に順番待ちだった。
てっきり9時から処置をして部屋(ベッド)で待機するのかと思っていたので、健診を楽しみ待っている妊婦さんの中で順番待ちをするのは辛かった。
やっと順番が回ってきて、前処置を受け(ラミナリアかな?)病室へ案内された。
病室と言っても日帰りなのでベッドだけが置いてある陣痛室へ。
隣の部屋では出産待ちの妊婦さんが陣痛に苦しんでいるのがわかった。
午前の診察が終わったころに手術室へ呼ばれ、掻把手術の準備が始まった。
人生初めての麻酔や手術で怖かったが麻酔を打たれてあっという間に意識がなくなった。
目が覚めた時にはもうベッドの上で、旦那が頭を撫でていてくれたことを朦朧と覚えている。
それから1週間くらい仕事を休んだが、日中何もしないで家にいる方が辛かった。
何もしていなくても自然と涙が出て、ネットで同じような経験をした人の話を読んでは泣き…
体も辛くなかったので気を紛らわすためにも早めに仕事へ復帰した。
なぜか人前で流産の話をすることは辛くなく、手術のことなども何でも話すことができた。
でも夜、ベッドに入るといろんなことが蘇って涙を流す日々が続いた。
そんな私を見て、旦那は言葉で励ましてくれるわけではなかったが、何も言わずに抱きしめてくれた。
私はそれでよかった。